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川合花の舞
Thu.03.11.2011 Posted in 静岡県
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 静岡県浜松市天竜区佐久間町川合にて10月最終土曜日から日曜日未明に行われる、川合花の舞を平成19年と平成21年の2回探訪した。

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DSC_kawai0106 posted by (C)dankichi0423
(川合花の舞 川合八坂神社社殿)

 佐久間町川合は、「三遠南信」の国境地帯で、静岡県県境の天竜川支流の大千瀬川に面する集落であり、愛知県北設楽郡東栄町旧大入や東薗目に接する。
 川合花の舞は集落に鎮座する八坂神社に伝承されている「湯立神楽」で、三遠南信に広くする分布する「霜月神楽」である。早川孝太郎の著書「花祭」においてもわずかに取り上げられている。

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DSC_kawai0043 posted by (C)dankichi0423
(川合花の舞 「金山の三ツ舞」)

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DSC_kawai0077 posted by (C)dankichi0423
(川合花の舞「榊鬼」根扱ぎの榊を持つ、勇壮な姿・・・)

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DSC_kawai0090 posted by (C)dankichi0423
(川合花の舞「榊鬼」竃の火をはねる)

 「花の舞」は、佐久間町域では川合の他、今田、峰(現在は休止)において伝承され、現在は佐久間ダムの湖底に沈んだ山室(やんぶろ)地区においても「霜月神楽」が伝承されていた。なお未見であるが、今田花の舞においては「御湯探」(くかたち)という、素手で湯を撥ねる古風な神事をとどめており、南信地域の「霜月神楽」との交流をうかがわせる。
 川合花の舞は、境内に舞庭(まいど)とよばれる二間四方の空間を設営し、天井中央にはビャッカイ、湯蓋、また四方にはざぜちが装飾される。舞庭の中央には竃が据えられて、神社社殿を背面にして竃の前を正面としている。竃は五徳式である。また奏楽する楽屋と呼ばれる神座(かんざ)は、竃の側面に配置される。なお、奥三河の花祭においては舞庭の中心に竃を据えることは共通しているものの、神座に面した竃の前を正面としており、川合花の舞の祭場配置は特殊である点が特筆される。
 川合花の舞は下記のような演目と構造になっている。
  1.清め祓いの神事 浜水迎え 釜祓い 湯鎮め 地固めの舞(撥の舞)
  2.素面の舞     二ツ舞(金山)、三ツ舞(扇・榊・湯戸・ボーヅカ・八千代・花の舞・金山)
               四ツ舞(扇・榊・花の舞・湯戸・ボーヅカ・八千代・金山)
  3.面形の舞     山見鬼、榊鬼、おかめ  
  4.湯清めの舞    湯立、湯ばやし、湯上げ
花祭と比較すると、鎮めなどの神事が少なく舞が突出しており、舞中心の祭事であるといえよう。

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DSC_kawai0029 posted by (C)dankichi0423
(川合花の舞 「花の三ツ舞」花のごとく美しい・・・)

 川合花の舞の特筆すべき点をいくつか挙げる。まず、浜水迎えを行っていることである。花祭もかつては行われていたが、現在では行う地区がない。川合も現在は形式的になったようだが、かつては天竜川河畔まで浜水迎えを行っていたということである。次に、舞について花祭と同様に舞ごとに年齢が決まっていることである。例えば、花の舞は幼年、扇の舞は小学生低学年、ボーヅカは小学生中学年、金山は青年といった具合である。花祭では過疎化に伴い、人手不足で舞手集めに苦労している現状である。川合においても例外ではないと思われるが、きちんと年齢ごとに舞手がいるのである。ご苦労が多いだろうと推察されるが、伝統を守る姿勢が素晴らしいことだと感じた。次に、舞の呼称について剣を金山、木剣をボーヅカ、山見鬼、榊鬼など花祭とりわけ大入系と共通している点が多いことである。次に、榊鬼において、初めの出では根扱ぎの榊を持って登場する。そして鉞に持ち替え五方を舞い、神官と問答を行い榊の枝を引き、筵でへんべ(反閇)を行い、竃の火をはねる。これらは花祭の榊鬼の舞方と同じで特に大入系の御園や東薗目と共通項がある。
 以上のように、川合花の舞は、舞に特化した祭事であるものの、奥三河の花祭と共通した点が多い。先述の通り、旧大入や東薗目と隣接しており、交流があったことが窺えるのである。
 さて、おまつりの様子であるが、舞庭と見物が棒にて区切られており、花祭のごとく、せいと衆が舞庭に乱入して囃すといったことがない。また、悪態をついたりといったことも多くなく「大人しい」印象である。しかし、おまつりであるから、観客は売店で五平餅やお酒などを買い求めつつ、幼年や少年の舞では暖かく見守りつつ励ましの声援を送り、青年の舞には見惚れ、山見鬼・榊鬼では勇猛な姿に畏敬の念を抱きつつ興奮は最高潮となり、おかめの舞では五平餅を喜んで(?)顔につけられ、湯ばやしでは狂喜乱舞となる。神人和合、共に楽しんでいるのである。家庭的といおうか、非常に暖かみのあるおまつりであった。



※参考文献 「川合花の舞のしおり」 川合花の舞保存会
※この度の写真掲載に当たり、川合花の舞保存会の了解を得て掲載いたしました。また、川合花の舞保存会長様にはご教示など色々大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。また、来年は是非伺いたいと思います。
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