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大迫郷土文化保存伝習館 新装開館記念上演 岳神楽
Thu.07.06.2012 Posted in 岩手県
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 平成24年4月29日(日)、岩手県花巻市大迫町内川目にある大迫郷土文化保存伝習館で行われた、大迫郷土文化保存伝習館 新装開館記念岳神楽上演を探訪した。
 岳神楽は、大償神楽と共に「早池峰神楽」と総称されており、約500年前から修験山伏によって伝えられてきた「山伏神楽」であり、ユネスコの世界無形遺産に登録された、大変有名な神楽である。岳神楽は、岳集落にある早池峰神社に奉納される神楽であり、毎年、舞初め、早池峰神社例大祭宵宮、例大祭、舞納めを、神楽殿や参集殿で奉納されている。岳神楽と大償神楽は、対極的に捉えられ、岳神楽は拍子のテンポが速く「勇壮」、大償神楽は拍子のテンポがゆるやかで「優雅」と評されている。また、両神楽は表裏一体をなしているとも言われ、「山の神」面が、大償神楽が「阿(あ)」であるのに対し、岳神楽は「吽(うん)」であることにも表れている。

大迫郷土文化保存伝習館(花巻市HP)

 大迫郷土文化保存伝習館は、神楽の衣装や道具類、写真や映像とともに、岳妙泉寺に関する資料を展示し、神楽の歴史的背景について紹介している。また、館内には神楽舞台を備えており、岳神楽衆が普段の練習などに使用している。舞台は、三方から見物することができ、公演にも十分使える立派な建物である。この度、改修工事が行われ、その新装開館記念として、公演が行われたのである。
 当日は、県内外から、多くの岳神楽フアンが詰めかけて大盛況であった。中には、去る22日に大償神楽春の舞で出会った、神楽が好きで埼玉から大迫に移住されてきたお兄さんもいらしていて、再会を喜んだ。
 来賓各位の挨拶から始まり、いよいよ舞の奉納が始まった。午前中は、式舞、式外の神舞を一番ずつ舞われた。

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DSC_take0014 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「天降り」猿田彦命の「キメ」)

 まずは式舞の「八幡舞」。左手に弓を持ち、腰に二本の矢を差して登場する。舞い手の神の一柱は、応神天皇であると言われる。舞は、反閇を多く踏み、跳び、くるりと回る大変勇壮な舞である。最後に跳躍して四方に弓を放つ。矢を射ることから、悪魔祓いの舞と言われている。
 続いて「天降り」神舞では、多く舞われる舞で、猿田彦命のネリ、そして、クズシは勇壮かつ美しいの一言に尽きる。しかし、この日は、クズシをうまくファインダーに捉えられず、苛立っている自分がいた。
 ここで、お昼となり、参集殿に移り、集落のお母様達がご用意くださった、美味しい山菜料理やお蕎麦を頂いた。

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DSC_take0038 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「山の神舞」お菓子をまく)

 午後からは、式舞の「鶏舞」続いて「山の神舞」と舞われた。山の神舞では、散米の所作の所を、山盛りのお菓子を三方にまき、お客様は大変盛り上がった。山の神舞はネリからクズシにかけて、終始厳粛かつ神々しい、神がかりを感じることができる。
 続いて「天照五穀」五穀は、天熊人五穀と天照があるが、勇壮な天熊人五穀に対し、天照五穀は威風堂々、見比べてみるのも面白い。

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DSC_take0068 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「御台舞」行列)

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DSC_take0073 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「御台舞」しっとぎを家主役につける)

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DSC_take0074 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「御台舞」藁馬の雄が暴れる)

 そして次に演じられた演目は「御台舞(おんだいまい)」である。この舞は、住居新築の際に祈祷舞として舞われるもので、通常では滅多に見られない。この度の新装開館のために舞われたものだ。さてこの御台舞、舞と言っても、翁兜をかぶり、幣を持った大国主命を先頭に、胴前、笛方、座中、そして雄雌の藁馬に跨った二人が行列して家中(今回は館内)を廻るのである。そして座中の中にはしっとぎ(米粉を練ったもの)を椀に入れ持ち、主人役(新築祈祷の場合は家の主人)や観客にしっとぎを塗って廻った。(私見だが、これは黒森神楽や鵜鳥神楽のしっとぎ獅子でしっとぎを塗り「おねぶり」=お守りとすることに似ていると考えた。また調べてみたい。)ひとしきり廻ると、雄の藁馬が館内を暴れまわる。これが一種の道化で、館内も悲鳴を上げつつ盛り上がった。

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DSC_take0076 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「恵比寿舞」)

 続いて「恵比寿舞」。沿岸の黒森神楽や鵜鳥神楽などではお馴染みの舞であるが、早池峰では初めて見た。蛭子命が海の幸を取り揃えて天照大神に献上した所、大変喜ばれて蛭子に「恵比寿」として漁の守護神となるよう申し付けたという話である。大漁祈願の舞だが、土地柄、五穀豊穣、商売繁盛の祈願舞なのであろう。

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DSC_take0088 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「天女」)

 続いて「天女」。女舞ではお馴染みの舞である。天女というと「羽衣」をイメージするが、早池峰の天女は、祇園の祭の前夜神々が集まって楽器を演奏し、舞い、神遊びをしている様を舞い表したものである。手の動き、扇の所作、大変美しい舞であり、惚れそうな心地になった。

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DSC_take0096 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「尊揃舞」)

 続いて「尊揃舞」通称六月舞、神々が天照大神をお慰めするという舞で、これまた、神々の位取りが難しかろう舞である。
 続いて「水神舞」農業に携わる人々にとって水は大切なもので、水神の由来を語る舞である。

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DSC_take0132 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「諷誦舞」クズシ荒舞の真骨頂)

 続いて「諷誦舞」荒舞の真骨頂である。勇壮な岳神楽でも一番ふさわしい、荒舞であろう。静と動が入り混じるネリ、反閇を踏み、跳躍し、くるりと回る動的なクズシ、「うぉー!いいぞ!」「キメ」が決まったら、自然と拍手が沸き起こった。

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DSC_take0143 posted by (C)dankichi0423
(岳神楽「権現舞」みどりごが胎内くぐりして、無病息災を祈る)

 最後は「権現舞」五穀豊穣、家内安全、無病息災、火伏を祈祷するが、住居新築の時にしかしない「柱がらみ」を行った。(残念ながら、記録できなかった。)
 おまつりの後で・・・今回は新築ならではの、珍しい演目が見られたことは、大変幸せであった。また、お馴染みの演目も多い中、珍しい演目の存在は、早池峰神楽の演目の豊富さを改めて感じさせ、その伝承の大変さ厳しさを感じることができた。



 ※この度の写真掲載に当たり、岳神楽保存会の許可を頂き掲載いたしました。また小國朋身保存会長はじめ神楽衆の皆様、そして集落の皆様には大変お世話になりました。この場を借りて、御礼申し上げます。  
 

 
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