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横山八幡宮 宵宮祭 黒森神楽 奉納
Thu.26.09.2013 Posted in 岩手県
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  平成25年9月14日(土)日が沈んだ頃、横山八幡宮宵宮祭で奉納される、黒森神楽の探訪を行った。
  黒森神楽は、岩手県宮古市山口の黒森山中腹にある黒森神社(古くは黒森大権現社と呼ばれる神仏習合の霊山であった。)に依拠する神楽である。
  黒森神楽は、正月になると黒森神社の神霊を移した「権現様」(獅子頭)を携えて、黒森神社から「舞立ち」を行い、陸中地方沿岸の集落を廻り、家々の庭先で権現舞を舞って悪魔祓いや火伏祈祷を行う。夜は宿と呼ばれる、地域の有力者の屋敷で神楽幕を張り、夜神楽を演じて、五穀豊穣・大漁成就・商売繁盛などの祈願舞によって人々を楽しませて祝福をもたらしているのである。
  この巡行は、旧盛岡藩の沿岸部を、北は宮古市山口から久慈市までの「北廻り」と釜石市までの「南廻り」を隔年で廻村し、近世からその範囲は変わっていない。現代に至るまで、これだけ長期で広範囲に巡行を行う神楽は全国的にも珍しい、貴重な生きた信仰の拠り所である。
  黒森神楽は、初めに書いたように、宮古市黒森の黒森神社の権現様を奉じた神楽であるが、それを担う神楽衆は、宮古市、宮古市田老、岩泉町、大槌町などそれぞれの地域で芸能を担う者が、胴取によって選抜された、精鋭たちである。

  黒森神楽南廻り巡行宿 釜石根浜宝来館

  3月に神上げを行った黒森神楽は、その後、7月の黒森神社例大祭をはじめ、各地の神社例大祭にて神楽を奉納されるのである。
  横山八幡宮は、岩手県宮古市鎮座し、白鳳9年(680年)創建と伝えられる。また「宮古」の地名の由来としても知られる、歴史あり、多くの市民の尊崇を集めるお社である。当社の例大祭は、9月14日 宵宮祭 9月15日 神幸祭(並びに海上渡御祭) 9月16日 例大祭(並びに湯立神事、神子托宣)と、江戸時代より今日まで定められ執行されている。
  9月14日の宵宮祭において、黒森神楽が、四番から五番奉納される。
  また、今回はその機会を得なかったが、海上渡御祭において、船上にて漁業者の信仰の篤い恵比寿舞が奉納される。御祭神が神幸され、海上渡御を行い、恵比寿舞が奉納される=彼方より神様がやって来られるという意味づけである。陸中沿岸では、海上渡御を行うおまつりが多い。漁業者の切実な願いの現れであろうか。
  宵宮祭の日の参道及び境内には、多くの灯提灯が灯され、大変美しい。灯提灯の美しい石段を登り参拝を行い、社務所の向かいにある、神楽が奉納される参集殿へと向かった。すると、神楽衆が集まりだし、ご挨拶に伺ったら、「一緒に飯を喰おう!」と、特別にご一緒させて頂いた。皆様とは2月の南廻り以来だが、覚えて下さっていた。食事の時印象的だったのは、或る若い神楽衆が、食後に自分の御膳を全て、台所へと持って行かれたのである。食事に感謝をされる姿勢と、日々の生活から神楽人として生きておられる姿勢に感銘を受けた。

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(横山八幡宮宵宮祭 神楽衆が幣を切る)

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(横山八幡宮宵宮祭 拝殿での神事)

  食事を終えると、いよいよ神楽の用意にかかる。「奉納横山八幡宮」と書かれた、宝船と恵比寿大黒の描かれた吉兆の神楽幕を掛ける。そして御幣、山の海幣など神楽の祭具を準備し、神楽の準備が整ったところで、神楽衆が寄せ太鼓で、石段を登り、拝殿へと向かう。拝殿では宵宮祭の神事が行われる。
  宵宮祭では「榊葉」「松迎」「山の神舞」「恵比寿舞」の役舞四番が舞われた。

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(黒森神楽 「榊葉」)

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(黒森神楽 「榊葉」)

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(黒森神楽 「榊葉」)

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(黒森神楽 「榊葉」)

  「榊葉」は、激しい跳躍と回転により、この地に祝福を祝いこめる舞である。また、黒森神楽の基本の舞とされ、若手の登竜門である。この日は、この夏から舞い始めたという高校生が舞っていたが、大変美しく素晴らしい舞であった。

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(黒森神楽 「松迎」)

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(黒森神楽 「松迎」)

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(黒森神楽 「松迎」)

  「松迎」は、千秋・万歳の兄弟が門松を立てて新年を寿ぎ、天下泰平を祈願する二人舞である。この日は、神楽衆での中堅の師匠と若い弟子の舞上手による、二人の呼吸が合った大変美しい舞であった。

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(黒森神楽 「山の神舞」)

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(黒森神楽 「山の神舞」)

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(黒森神楽 「山の神舞」)

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(黒森神楽 「山の神舞」)

  「山の神舞」は、山仕事や農耕を守護するだけでなく漁業者からも篤く信仰される、黒森神楽でも重要な舞である。山の神は、「十二人の子を持つ」と山の神の本地が神歌に歌われ、黒森神楽では「女神」とされる。その赤くて食いしばった面の形相は、お産でいきんだ様子であるとされ、女性からのお産の信仰も篤い。この日は中堅の舞上手の神楽衆が、躍動感あふれる舞を見せて下さった。
  「山の神舞」が終わると、中入りとなり、花ぶれが行われる。この日も、市内外、多くの観客が黒森神楽を見物しに集まられていた。

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(黒森神楽 「恵比寿舞」)

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(黒森神楽 「恵比寿舞」)

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(黒森神楽 「恵比寿舞」)

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(黒森神楽 「恵比寿舞」)

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DSC_yokoyamayoi0168 posted by (C)dankichi0423 (黒森神楽 「恵比寿舞」)

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(黒森神楽 「恵比寿舞」)

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(黒森神楽 「恵比寿舞」)

  最後は、「恵比寿舞」。釣竿を持った恵比寿様が釣り糸を手繰り餌をつけ、赤い鯛を釣り上げる。鯛に止めを刺すなど、その技巧の数々に観客を笑わせて下さる。大漁祈願と海上安全の舞とされ、陸中沿岸では欠かすことのできない舞である。ベテランの神楽衆が、軽妙な舞振りで私達を笑わせ楽しませて下さった。
  最後幕が上がったのは、夜も遅い時間であったが、時を忘れさせてくれた。
  例大祭での神楽奉納は、初めてであったが、役舞を中心に舞われることから、娯楽もさることながら、信仰への要求に応えているのだろう。そう感じた。改めて、黒森神楽への地域住民の信仰の深さを感じることができ、八幡宮を後にした。



※この度の写真撮影、掲載に当たり、横山八幡宮、黒森神楽保存会の許可を得て掲載いたしました。また、横山八幡宮宮司花坂直行様、黒森神楽保存会神楽衆代表松本文雄様はじめ神楽衆ご一同様には、大変お世話になりました。この場を借りて篤く御礼申し上げます。

  
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